日本一周バイク旅で味わった「旅の醍醐味」

2022年3月22日

こんにちは、‟n-tabibito„です。
あなたは、自分自身のオリジナルの旅をしていますか?
他人の船に乗った旅か、自分で船を漕ぐ旅かで、旅は随分と変わるものです。
自分が主体でない旅は、心に色濃く残らない。
自分流の旅の醍醐味を味わうことができれば、その次の旅もしたくなります。

北海道の大地でピースサイン

初めて北海道をツーリングしたときのこと。
函館港から日本海に沿って北上していると、遠方にライトの光りを見つけた。
だんだんとバイクが近づいてくる。

100mくらいに接近すると、そのライダーは、わたしに大きく手を振る。
わたしも思わず左手をあげ、手を振る。
お互い、一瞬のうちに過ぎ去っていく。
これがピースサインか。

わたしは、この地で何回ピースサインをしただろう?
もしかしたら、あなたとすれ違う際にも、ピースサインをしたかもしれない。
お互いのピースサインがビシッと決まると、何とも心地よいものだ。

「やあ、こんにちは、頑張っていますね、お気をつけて・・・」
その瞬間は心が通じ合ったような気持ちになる。
バイクならではの醍醐味である。

北海道が「ライダーの聖地と言われるのも頷ける。
東北地方を南下するにしたがって、ピースサインの機会は少なくなっていく。
ちょっと物足りなさを感じた。

旅立ちの歌を聴き、自分だけの旅を作る

舟木一夫の「修学旅行」という歌がある。高校時代の学園ソングである。
「♪二度とかえらぬ 思い出乗せて~」

山口百恵の「いい日旅立ち」という歌がある。旧国鉄の誘致キャンペーンソングである。
「♪あゝ日本のどこかに 私を待ってる人がいる いい日旅立ち~」

メロディもよいが、歌詞もすてき。
なんだか、わたしは、旅をしたくなってきた。

旅の始まりは、遠足から修学旅行へ

学校で行楽地に行く遠足は、わたしにとっては大きなイベントだった。
前日からワクワクし、多くの楽しみと期待に満ちていた。
この遠足は、わたしたちの「小さな旅の始まり」だったかもしれない。

小、中、高校の修学旅行は、行った先の地名以外はあまり覚えていない。
その当時の旅行は、さぞ楽しかったに違いないのだが。
いわゆる先導された「パッケージ旅行」だったから、記憶に残らなかったのだろう。

社員旅行で観光をする

高度日本経済成長時代、全社挙げての社員旅行が流行ったことがある。
バスを連ねて、大広間で宴会!
「にわか宴会部長」が張り切り、上役にお酒の勺をして回る 。
そして、翌月には昇格人事で課長へ!
そんなことはないか?

部署ごとの演芸を披露する。中には秀でた芸達者もいるものだ。
しかし、大半はしらけムードかな。
社員一致団結、コミュニケーションの向上、他部署との連携は諮られたかな?
後を振り返れば、何も記憶に残っていない。

新型コロナウイルス禍のサラリーマン川柳にこんなのがある。
・会社へは 来るなと上司 行けと妻
・はんこレス 上司の仕事 吹き飛んだ
・いつだろう 同期の素顔 見れるのは・・など
事務所は最少人数で、懇親会はするな、三密は避けよ、やれテレワークだと指示が飛ぶ。

高度成長時代のあの宴会のバカ騒ぎは、日本経済を活性化させていた、と思えば懐かしくなる。

出張は、自分次第で旅にもなる?

出張は、いわゆる「とんぼ返りの旅行」である。
旅行の分類に入らないのかもしれない。
地方へ出かけても、組織のための業務遂行であり、なんだか落ち着かない。
こんな場合でも、チャッカリ者はいるものだ。
有給休暇を使って、出張のついでにその先の旅行をする者もいた。

気の置けない友達との旅は楽しい

わたしは、高校時代の友達とよく旅に出かける。
8人で北海道旅行をしたときのこと。
わたしは、札幌の時計台を見て、旅日記にこう書いた。

気心知れたクラス仲間。
それぞれの人生を経て、
ひとときの非日常と自由を楽しむ。
まだまだ長い人生、ゆっくり歩こう。

わたしたちの時計は、時を刻み続け65年余り。
ときに風邪をひき、病気を患うこともあっただろう。

しかし、メンテナンスすれば動く。
メンテナンスとは、友と語らい、美味しいものを食べ、旅をすること。

2年前から企画した北海道旅行も、あっという間に終わってしまった。

あ、つぎは何処へ行こうか。
そんな話題が飛び交う仲間たち。楽しさが印象に残る北海道の旅だった。
😉😁🤣

・・・ということで、数人あるいは大勢で、ガヤガヤ旅行するのは、確かに楽しい。
でも、こういった旅は、たまにやるからいい。

自由を求める旅をするなら、ひとり旅に限る。

わたしは、日本一周バイク旅のテーマに「城と岬を訪ねて」を選んだ。
海沿いの比較的近い城岬到達証明書を発行している岬を中心に巡り、それらを繋いでいく旅である。

最果ての地の突端、岬に立つ

北海道のノシャップ岬、宗谷岬、納沙布岬、霧多布岬、襟裳岬、地球岬など。
大自然を求めて、岬の先端に立ち、雄大な景色と対峙する。
紺碧の海、砕け散る波、海面に沈む夕日があれば、最高だ!

ライダーたちは、「地の果ての突端」を好み、全国各地から岬へ集ってくる。
ナンバープレートを見ると、地名はさまざま。
地名が遠方であればあるほど、人懐かしくなる。
バイクを横にして、いつの間にかライダー同士の会話が始まる。
旅先での邂逅は、旅の思い出に輝きを与え、旅の醍醐味の一つとなる。

戦国武将に思いを馳せ、お城めぐり

あなたは、お城めぐりの経験はありますか?
わたしは、日本一周中に61ヶ所の城を見てきた。

お城の魅力って、何だろう?
お城ファンならば、いくつも魅力をあげられるだろう。
歴史的な経緯は省略するとして、
わたしは、お城に2つの魅力を感じた。
(1)合戦の防御拠点としての場所選び
(2)防御のための城郭の塀、土塁、石垣などの構造物の特徴

自分が戦国武将だったら、領地のどの場所に城をつくるか?
鳥取城址を汗だくで上ったとき、なぜこんな山頂に城を建てたのかと思いを馳せる。
備中松山城へ行くと、これまたすごい。まさに天空の城である。

お城ガイドに「織田信長の安土城以降、石垣技術の発達により、人口的に要害を作ることが可能になったため、不便な山城でなく、便利な丘や平地に城を築くことが主流となった」とある。

群雄割拠、戦乱の世を駆け抜けた武将たち。
その武将たちがこだわった城の意匠は、どの角度から見ても美しい。
わたしは、ちょっとだけ、城の魅力に取りつかれたようだ。

旅の醍醐味は人との触れ合いにあり

日本一周バイク旅では、ナビは使わなかった。
地図を頼りに走ると、微妙なところで道に迷うことがある。
「あれ、右かな、左かな?」
わたしは、道に迷うと、地元の人に道を尋ねる。
「すみません、ちょっと道を教えてください」と。

旅先で出会った人は、だれも旅人に優しい。
道案内をしてもらいながら、
「どこから来たの?」「これからどちらへ?」と話しかけられたこともある。
また、スイカやスポーツドリンクをいただいたこともある。

次から次へと訪問地が変わり、多くの人に出会う。
北海道から沖縄まで走り抜け、47都道府県の人と出会った。
そして、すてきな笑顔にも、心に残る言葉にも、たくさん出会えた。
出会いは偶然の中にあり、旅先の出会いは大切にしたいものである。
バイク旅だからこそ、感じられる醍醐味である。

フェリーで北海道、沖縄本島、佐渡島へ渡る。
船着き場でライダー同士の旅談議が始まり、老若男女問わず会話が弾む。
これも、バイクならではの醍醐味である。
バイク旅っていいな!」とつくづく感じる。

まとめ

自分探しの旅、歴史探訪の旅、人とのふれあいの旅など・・・。
自分なりの旅のテーマに沿って行き先が決まれば、旅はもう始まっている。
あなたにも、旅先でハッピーな出会いが待ち受けている。
さあ、日本一周バイク旅に出かけよう!

わたしの岬めぐり

わたしは、岬の到達証明書を求め、10ヶ所の岬めぐりをした。

(北海道稚内市)宗谷岬:日本最北端到達証明書
(北海道根室市)納沙布岬:納沙布岬到達証明書
(北海道えりも町)襟裳岬:襟裳岬到達証明書             
(北海道室蘭市)地球岬:地球岬到達証明書
(青森県大間町)大間崎:本州最北端大間崎到達証明書
(和歌山県串本町)潮岬:本州最南端到達証明書
(高知県土佐清水市)足摺岬:四国最南端足摺岬到達証明書
(山口県下関市)毘紗ノ鼻:本州最西端到達証明書
(鹿児島県南大隅町)佐多岬:佐多岬到達証明書
(長崎県佐世保市)神崎鼻:日本本土最西端訪問証明書

それ以外の岬も、15ヶ所見て回った。

龍飛崎、白神岬、神威岬、霧多布岬、オシンコシン崎、魹ヶ崎、飯岡灯台、城ヶ崎海岸 石廊崎、恋人岬・室戸岬、残波岬、辺戸岬、神崎鼻、禄剛崎灯台

わたしの城めぐり

わたしは、以下の61ヶ所の城めぐりをした。

(北海道)五稜郭公園、松前城
(秋田県)亀田城、久保田城
(宮城県)仙台青葉城
(新潟県)高田城、新発田城
(山梨県)甲府城
(長野県)松本城、上田城、松代城
(茨城県)水戸城
(千葉県)佐倉城址
(神奈川県)小田原城
(静岡県)浜松城
(愛知県)岡崎城、名古屋城
(滋賀県)八幡城跡、安土城跡、彦根城、長浜城
(福井県)福井城跡、丸岡城
(富山県)富山城
(石川県)金沢城
(京都府)田辺城
(大阪府)岸和田城、大阪城
(兵庫県)備中松山城、姫路城、播州赤穂城、竹田城、出石城
(三重県)上野伊賀城、松阪城址
(和歌山県)和歌山城
(岡山県)岡山城
(島根県)松江城
(鳥取県)鳥取城跡
(香川県)丸亀城、高松城跡
(徳島県)徳島城址
(高知県)高知城
(愛媛県)宇和島城
(広島県)福山城、広島城
(山口県)岩国城、萩城址
(福岡県)小倉城
(佐賀県)唐津城
(長崎県)平戸城、島原城
(大分県)中津城、杵築城、臼杵城跡
(宮崎県)飫肥城跡
(熊本県)熊本城
(鹿児島県)鹿児島・鶴丸城
(沖縄県)首里城、具志川城跡