〈8日目〉日本縦断バイク旅―北関東・東北地方編
青森駅~盛岡駅(走行距離253km)
青森駅から浅虫温泉へ向かい、9号線(夏泊ほたてライン)で夏泊半島を一周する。
さらに夏泊半島の東側付け根にある野辺地駅に立ち寄る。
東北の大動脈4号線を六戸、五戸、南部町、三戸へと南下し、岩手県に入る。
二戸、一戸へと進み、JR盛岡駅に到着。
今夜は、盛岡泊りとする。
青森駅から浅虫温泉へ
7月17日(月)。昨夜の雨は上がる。
天候不安定のため、シートバッグにレインカバーをかけ、8時50分、青森駅前のホテルを出発。
4号線を東へ約30分走ると、浅虫温泉に到着。海が見えてきた。
浅虫温泉は、青森市の東端の夏泊半島の付け根に湧く温泉である。
「浅虫温泉」というユニークな地名が気になる。
ガイドブックに諸説が書いてある。
「1190年にこの地を訪れた円光大師(法然)が、傷ついた鹿が湯浴みをするのを見て村人に入浴をすすめ、それ以来人々に利用されるようになり、温泉名も麻を蒸すことに由来し「麻蒸」が転じて「浅虫」になった」とある。
温泉の湯壺で麻を蒸していたことに因むという説が有力のようだ。
夏泊半島は小さな半島
夏泊半島は、津軽半島と下北半島に囲まれ、陸奥湾に突き出た小さな半島である。
浅虫温泉を左折し、9号線に入る。
9号線は、東津軽郡平内町の夏泊半島を一周する県道で、通称「夏泊ほたてライン」と呼ばれている。
青森の名物と知られるホタテの養殖地でもある。
半島の全域は平内町に属している。
夏泊半島を一周する
夏泊半島は、東を野辺地湾、西を青森湾に囲まれ、奥羽山脈から連なる夏泊山地が海岸部まで差し迫った半島である。9号線は交通量が少なく、風光明媚な海岸から受ける朝の潮風は、気持ちが良い。
海岸に目をやると、釣り人や海水浴客がいて、周囲にはキャンプ客もいる。
茂浦漁港、稲生漁港付近には、あちこちに球状の浮き球が積まれている。
漁網を浮かせる目的や目印としたブイ玉である。
周囲約30㎞の半島には、海沿いの道、民家がある道、大きく開けた道、木立の中の道があり、ゆっくりと走る。おだやかな海原を見ながらのツーリングは楽しいものだ。
小湊の海岸は白鳥の飛来地
夏泊半島の東側付け根まで来ると、前方に「青森
野辺地」の道路標識がある。
左側に「白鳥飛来地」の標識も目に入る。
毎年10月下旬頃、小湊の遠浅の海岸にシベリア方面よりオオハクチョウが飛来し、3月下旬頃まで白鳥とのふれあいが楽しめるようだ。
野辺地駅に立ち寄る
9号線から4号線にルートを変える。いよいよ東北地方南下の始まりである。
最初に青い森鉄道・JR東日本の野辺地駅に立ち寄る。
ガイドブックには「野辺地町は、下北半島の基部陸奥湾の湾頭に位置する町で、気候はヤマセの影響を受け、1年を通じて冷涼であり、冬は県内でも有数の豪雪地帯」とある。
さらに「かつて野辺地宿は南部藩に属し、交通の要衝だけでなく、北前船の寄港地として上方や蝦夷地などの物資が運び込まれ南部藩の北の玄関口とされ、特に尾去沢鉱山の鉱物が野辺地湊から上方へ運ばれたため飛躍的に発展した」とある。
7月14日に観光した秋田県鹿角市の「尾去沢鉱山」。採掘された銅鉱石は、牛を使い陸路で野辺地港へ運んだとある。昔の人の苦労には驚くばかりである。
野辺地は、奥州街道の宿場でもあるが、駅周辺にそのような面影は見当たらない
4号線(奥州街道)で三戸へ向かう
4号線(陸奥街道・奥州街道)は、緩やかなカーブやアップダウンもあるが、ほとんど直線道路で渋滞することなく、どんどん車両は流れる。東北の大動脈となっている。
七戸の標識が見えたので、七戸町役場に立ち寄る。広い駐車場には誰もいなかった。
道の駅「しちのへ」で休憩後、六戸、五戸、南部町を走り、青い森鉄道・三戸駅に立ち寄る。いわて銀河鉄道の客車が入線し、12時23分発で八戸駅へ向かって走りだした。
青森県~岩手県にかけて「戸(へ)」のつく地名が多いこと。「戸」は「〇〇地区」や「〇〇地方」といった意味らしいが、語源には諸説がありそうだ。現在、四戸という地名はない。
青森県から岩手県に入る
道の駅「11ぴきのねこのまち さんのへ」で休憩。ここまでが青森県。
県境の岩手県に入り、金田一温泉、二戸、一戸、岩手町と続き、JR東日本・岩手銀河鉄道の盛岡駅まで走る。
今夜は、盛岡で泊まる。
まとめ
青森駅出発:8時50分
盛岡駅到着:17時00分
走行距離:253㎞
給油料金:1,801円(@130.98、13.75L)
宿泊施設:東横イン盛岡駅前
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