〈5日目〉日本縦断バイク旅―北関東・東北地方編
銀山温泉~角館温泉(走行距離171km)
銀山温泉街を散策し、白銀の滝を見る。かつての銀鉱洞に入り、歴史の一端を知る。
尾花沢市、新庄市を進むと、山形県から秋田県に変わる。
雄勝を経て、湯沢城主が飲んだという湯沢の「力水」を飲む。
横手城を見学後、角館温泉へ向かう旅である。
白銀の滝を見る
2017年7月14日(金)。快晴。銀山川の両岸に旅館が軒を並べる温泉街。
川にはいくつもの橋がかけられ、また石畳の歩道にガス灯が並ぶ。
レトロな木造建築が何とも言えない郷愁を誘う。
川の上流に沿って歩くと、温泉街の突き当りの銀山白銀公園に出る。
奥地に白銀の滝があり、落差22mの絶壁から落ちる滝しぶきが心地よい。
銀の採鉱方法は「剥ぎ堀り・焼き堀り」
滝の近くに廃坑となった銀鉱洞(北坑口)がある。洞内に入ると体がひんやりとする。
ガイドブックに「この銀鉱洞は、薪木や木炭を燃やして表面を加熱し、水によって急冷して、母岩から鉱床を剥ぎ取るように鉱石だけを採掘する工法が採られている」とある。
双方の熱的な性質の違いを利用した「剥ぎ掘り」「焼き掘り」と呼ばれる独特の採鉱方法。
壁面にはほとんど鉱石の残片が認められず、随所に薪木などの煙による「すす」の付着だけが見られ、タガネやノミなどの孔を穿ったものはなかった。
銀山栄華の後は廃山
尾花沢市にある「延沢銀山」は、島根県の石見銀山、兵庫県の生野銀山とともに三大銀山と称されている。
その後、銀の採掘量が減り、1969年に崩落が起きて廃山となっている。
所々に鉱山入口があり、かすかに冷気が漏れている。近づくと、天然クーラーの涼しさを感じた。
散歩から戻り、宿の温泉風呂に浸かる。さっぱりとし、旅支度を始める。
山形県から秋田県に入る
10時に銀山温泉を後にして、13号線(羽州街道)に戻り、大石田町、舟形町を北上し、JR新庄駅に立ち寄る。
新庄市から真室川町、金山町を通り、数本のトンネルと雄勝トンネルを抜けると、山形県から秋田県に入る。
山間部あり、人家ありの変化に富む道が続く。
院内から北東へ進み、道の駅「おがち 小町の郷」で昼食にカツカレーを食べる。
湯沢で「力水」を飲む
雄勝、須川を北進するとJR湯沢駅に到着。
地図をみると、近くに長命の水といわれる「力水(ちからみず)」がある。
湯沢城主が「飲むと力が湧く水だ」と言ったという、湧き水を飲む。
後半のツーリングに備え、ペットボトルに力水を入れ、タオルも冷やす。
湧き水は、かつては勢いよく出たようだが、今はチョロチョロしか出てこない。
横手城・天守閣から見渡す
湯沢から十文字を通り、JR横手駅に立ち寄る。
観光案内所でパンフレットをもらい、横手城へ向かう。別名朝倉城ともいわれる。
横手城は小野寺氏が居城とした城で、1868年に戊辰戦争で落城。
現在、城跡は横手公園として整備されており、模擬天守閣が建てられている。
小さな平城である。天守型の展望台から、横手盆地、横手川、鳥海山などを一望する。
角館温泉に泊まる
13号線(羽州街道)を走ると、「角館(かくのだて)」の道路標識が見え、右折する。
羽州街道は上街道と下街道の2本に分かれていて、11号線(羽州街道・上街道)を延々と走る。
105号線と合流し、角館町に入る。
「角館」はみちのくの小京都と呼ばれている。
城下町の面影が色濃く残り、武家屋敷の黒板塀が印象的である。
角館駅の観光案内所で宿を手配してもらう。
今夜は、角館温泉で宿泊。
まとめ
銀山温泉出発:10時00分
角館温泉到着:18時00分
走行距離:171㎞
給油料金:1,646円(@123円、13.39L)
宿泊施設:かくのだて温泉「町宿ねこの鈴」
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