〈4日目〉日本縦断バイク旅―北関東・東北地方編
米沢市内~銀山温泉(走行距離132km)
今朝も雨が降る
昨日と同様、今朝も雨。レインウェアを着たり、脱いだり。なんと煩わしいことか。
山形県にはサクランボや将棋の駒などの特産物があり、明治初期建築の旧済世館本館、大正ロマンの風情が残る銀山温泉などがある。見どころはいっぱい。
走行距離は短いが、芭蕉で有名な立石寺にも寄る旅である。
2017年7月13日(木)朝7時、雨が降っている。
米沢駅前のホテルを出発する頃には、雨は止む。
121号線をしばらく走ると13号線(米沢街道)と合流する。高畠町あたりでにわか雨が降る。
あわててレインウェアを着る。
雨が降ったり、晴れたり、時々わか雨となり、天気は目まぐるしく変化する。
山形のサクランボ生産量は日本一
13号線で南陽市あたりを走ると、山々にテントみたいなものが見えてきた。
道端にサクランボの幟旗が立つ。サクランボのビニール栽培だろう。
南陽市は、米沢盆地の北東部に位置し、サクランボが育つのに適した気候の土地のようだ。
山形県は有数のサクランボの生産量を誇り「佐藤錦」「紅秀峰」などを栽培している。
南陽市の漆山地区は「鶴の恩返し」の民話が伝わる里として知られる。
霞城公園(山形城跡)に立ち寄る
13号線は自動車専用道路となり、上山市を抜け、JR山形駅に立ち寄る。
近くの霞城(かじょう)公園へ行く。山形城跡に復元された二ノ丸東大手門、本丸一文字門を見学する。
小学生の一団が課外活動をしていて、賑やかだ。
霞城公園は市街地のほぼ中央に位置し、初代山形城主の斯波兼頼が築城し、現在の城郭は11代城主最上義光が築いたものが原型とされている。
旧済世館本館を見学
霞城公園の一角に山形美術館があり、その奥に西洋風な建物がある。
このユニークな建物は何だろうと近づけば、山形市郷土館「旧済世館本館」だった。
驚くべきことは、明治11年の建築であること。
県立病院「済生館」として建築され、石積みの基壇の上に立ち並ぶギリシア神殿風の列柱と柱頭飾りなどが印象的である。
三層楼の擬洋風建築として、国の重要文化財に指定されている。
建物の中心に中庭があり、陽当たりや通風を考慮した、実用的なアイデアが随所に見受けられる。
ここでも小学生が課外活動をやっており、階段ですれ違う。
霞城公園沿いに奥羽本線・山形新幹線が走り、公園を出る頃、12時のチャイムが鳴る。
立石寺へと登る
再び、13号線を走り、清池交差点を右折する。24号線でJR仙山線の山寺駅に到着。
立石寺登山口にある蕎麦屋で板そばを食べる。
バイクとヘルメット、ジャンパーを預かってもらう。
登山口から上へ上へと背の高い立派な木立に囲まれた階段を昇りつめ、せみ塚まで登る。
さらに奥の院まで登ると頂上に着く。周囲の山々の絶景に癒される。
山寺・宝珠山立石寺でガイドさんが観光客に説明をしていた。
松尾芭蕉が詠んだ「閑さや岩に染み入る蝉の声」の石の塚を見る。
将棋駒の天童市に寄る
立石寺を後にして、再び13号線を走る。将棋駒の生産量日本一の天童市はどんな町だろうと思い、JR天童駅に立ち寄る。駅周辺は、なんだか異様な雰囲気が漂う。
要人の警護か、警戒態勢の訓練かは知らないが、パトカー、白バイが集結していた。
警察官が寄ってきて、この場所から離れるように指示される。周辺の街角にも警察官が配置されている。
観光どころではない。15時30分、天童市を離れ、銀山温泉へ向かう。
銀山温泉に泊まる
13号線の尾花沢を右折し、道路標識に従って延々と走る。17時30分、銀山温泉に到着。
温泉街の入り口の橋でバイクを停め、旅館「永澤平八」で宿をとる。
以前、家族が2回ほど宿泊した旅館でもある。
宿のコンパクトリヤカーでバイクの荷物を運んでもらう。
橋を少し戻り、旅館専用の倉庫兼車庫にバイクを入れる。
川のせせらぎに、木造の旅館街。大正ロマンの風情が残る街並みが美しい。
日が暮れるとガス灯が灯り、温泉街は風格のある落ち着いた雰囲気に変わる。
旅館の玄関先の歓迎板に〇〇御一行様、〇〇様と書かれ、自分の名前が載る。
個人情報保護の関係で、歓迎の仕方に賛否両論はあるだろうが、旅館に泊まっているという気分にはなる。
散歩の後は、温泉掛け流しの湯に浸かり、旅の疲れを癒す。
あ~、いい湯だな!そして、ご馳走を食べる。
まとめ
米沢駅前出発:9時00分
銀山温泉到着:17時30分
走行距離:132㎞
給油料金: 1,742円(@134円、13L)
宿泊施設:銀山温泉・旅館「長澤平八」
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